夜咄しの

「茶事は夜咄であがり候」。夜咄とは茶事七式のひとつ。
 師走十二月にはじまり、翌三月まで随時催されます。ゆらめく蝋燭に照らされた席は、風情もまた格別。それだけにもっとも技巧を要する茶事とか。

師走はもうひとつ、ひとを慮る歳暮の時季でも。先様の顔を思い浮かべながら、あれこれ品を選ぶこと。客をあたたかくもてなすことを第一義とする夜咄の茶事のこころに通じるようにも思われます。日々営々、味噌づくり一筋の弊舗にもそんな品選びの方々で賑わうこのごろでございます。

この一年の感謝をこめて、
京より今年も…。